【Excel初心者向け】Excelで家計簿を作る方法|SUM関数で支出を自動集計するやり方

家計簿をつけたいけれど、市販のアプリや手書き帳では項目が合わないと感じたことはないでしょうか。
Excelを使えば、自分の家庭に合った項目で家計簿を自由に設計することができます。

「Excelで家計簿を作るやり方がわからない」「SUM関数の使い方は聞いたことがあるけど、実際にどう使うのか」という方に向けて、この記事では家計簿の基本設計から支出の自動集計まで、具体的な手順を解説します。

手順通りに進めれば、Excelをほとんど触ったことがない方でも1〜2時間ほどで実用的な家計簿が完成します。
ここで紹介するSUM関数・SUMIF関数は、家計簿以外の場面でも広く使われる基礎知識です。この機会に一緒に身につけていきましょう。

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Excelで家計簿を作る方法とは?基本の考え方と項目の使い方

家計簿に必要な項目の使い方を理解する

Excelで家計簿を作るとは、「収入・支出・残高を一覧に整理し、数式で自動計算できるようにする」作業です。
紙の家計簿と大きく違うのは、一度数式を設定しておけば金額を入力するだけで合計や残高が自動更新される点です。

まず家計簿に必要な項目を整理しておきましょう。
基本的には次の6つがあれば十分です。

  • 日付
  • カテゴリ(食費・光熱費・娯楽費など)
  • 内容(コンビニ・スーパーなど)
  • 支出金額
  • 収入金額
  • 残高

これらを1行1件として縦に並べていくのが基本の構造です。
「1日の買い物を1行で記録する日記帳」をイメージすると、シートの作り方がイメージしやすくなります。

家計簿シートのやり方(基本レイアウトの設計)

Excelを開いたら、まず1行目に見出しを入力します。
A1〜F1に次のように入力してください。

ABCDEF
1日付カテゴリ内容支出収入残高
22026/6/1食費スーパー3500
32026/6/2交通費電車代520
42026/6/25150000

1行目が見出し、2行目以降にデータを入力します。
支出があった日はD列に、給料など収入がある日はE列に金額を入力する設計です。

残高のF列は、最初の行(F2)に =E2-D2 と入力します。
3行目以降は =F2+E3-D3 のように、前の行の残高に今日の収支を加える形にします。
こうすることで毎日の残高が自動更新され、現在の手元残高がいつでも確認できます。

SUM関数を使って月の合計支出を計算する使い方

月末に支出の合計を確認したい場合は、SUM関数を使います。
SUM関数は指定した範囲の数値をすべて合計してくれる関数で、家計簿で最もよく使われる関数の1つです。

基本の書き方は次のとおりです。

=SUM(D2:D31)

この数式はD列の2行目から31行目までの数値をすべて合計します。
月の日数に合わせて範囲を調整してください(6月なら30行まで、7月なら31行まで)。

合計欄のセルにこの数式を入れておくだけで、日々の入力のたびに合計が自動更新されます。
月末に電卓で計算し直す必要がなくなるため、管理の手間が大幅に減ります。
初めてSUM関数を使う場合は、まず小さな範囲で試してみると動きが理解しやすくなります。

Excelで家計簿のカテゴリ別集計のやり方|SUMIF関数の使い方

SUMIF関数とは?基本の使い方をやさしく解説

月の支出合計だけでなく、「食費だけでいくらかかったか」「光熱費はいくらか」とカテゴリ別に集計したい場合は、SUMIF関数を使います。
SUM関数が「範囲内の全部を合計する」のに対して、SUMIF関数は「条件を満たすものだけを合計する」関数です。

基本の書き方は次のとおりです。

=SUMIF(B2:B31,”食費”,D2:D31)

それぞれの意味は次のとおりです。

  • B2:B31 → カテゴリが入力されている列の範囲
  • “食費” → 集計したいカテゴリ名(ダブルクォーテーションで囲む)
  • D2:D31 → 金額が入力されている列の範囲

この数式はB列を順番に見ていき、「食費」と書かれているセルを見つけたら、その行のD列の金額を合計します。
「食費」以外のカテゴリは無視されるため、カテゴリごとに正確な合計が出ます。

SUMIF関数を使った集計表のやり方

SUMIF関数を使って、カテゴリ別の集計表を別シートに作ると管理が格段に楽になります。
シートタブを右クリック →「挿入」→「ワークシート」で新しいシートを追加し、名前を「集計」にしましょう。

集計シートには次のように入力します。

AB
1カテゴリ合計金額
2食費=SUMIF(記録!B:B,”食費”,記録!D:D)
3光熱費=SUMIF(記録!B:B,”光熱費”,記録!D:D)
4交通費=SUMIF(記録!B:B,”交通費”,記録!D:D)
5娯楽費=SUMIF(記録!B:B,”娯楽費”,記録!D:D)

「記録!B:B」は「記録」という名前のシートのB列全体を参照しています。
記録シートのシート名が異なる場合は、「記録!」の部分をそのシート名に変えてください。

この集計シートを作っておくと、記録シートに日々の支出を入力するだけで自動的にカテゴリ別の金額が更新されます。
「今月は食費が多いな」「光熱費が想定より高い」と気づきやすくなり、支出の見直しにも役立ちます。

セル参照を使ってSUMIF関数をさらに使いやすくするやり方

SUMIF関数の「”食費”」の部分を、セルを参照する形に変えるとさらに便利になります。

AB
2食費=SUMIF(記録!B:B,A2,記録!D:D)

A2に「食費」という文字が入っています。
数式の中に直接文字を書く代わりにA2を参照することで、A2の内容を変えるだけで集計対象のカテゴリを切り替えられます。

「食費」を「外食費」に変えたいとき、数式を書き直さずにA2のセルを編集するだけで済みます。
カテゴリを追加・変更するたびに数式を修正する手間がなくなるため、長く使う家計簿では特に重宝します。
集計シートの行をコピーして新しいカテゴリを追加することも簡単です。

Excelで家計簿を作るときによくあるミスの原因と対処法

SUM関数の合計が0になるときの原因

家計簿を作ってSUM関数を入力したのに、合計が0のままになることがあります。
この問題のほとんどは、数値が「文字列」として入力されていることが原因です。

Excelでは、見た目が数字でも「文字列」として扱われていると計算ができません。
セルの左上に小さな緑の三角マークが表示されている場合、そのセルが文字列になっているサインです。

対処法は次のとおりです。

  1. 緑の三角マークが表示されているセルを選択する
  2. セルの左横に表示される黄色い「!」マークをクリックする
  3. 「数値に変換する」を選択する

変換後にSUM関数を確認すると、正しい合計が表示されるはずです。
数値を入力するD列・E列には、あらかじめ「数値」または「通貨」形式を設定しておくと、このトラブルを防ぎやすくなります。
設定方法は、列を選択 →「ホーム」タブ →「数値の書式」から「数値」または「通貨」を選ぶだけです。

SUMIF関数で合計が合わないときの原因

SUMIF関数の合計が正しく出ないとき、よく見られる原因は「カテゴリの表記ゆれ」です。

例えば記録シートに「食費」「食 費」「食費 」(スペースが混ざっている)とバラバラに入力されていると、SUMIF関数はそれぞれを別の文字列として判断します。
結果として集計漏れが起き、合計が実際より少なく表示されます。

この問題を根本から防ぐには、カテゴリ入力にドロップダウンリストを設定する方法がおすすめです。

  1. カテゴリを入力するB列を選択する
  2. 「データ」タブ →「データの入力規則」をクリックする
  3. 「入力値の種類」を「リスト」に変え、食費・光熱費・交通費など選択肢を入力する

こうするとカテゴリを手入力せずにリストから選ぶだけになり、表記ゆれが発生しなくなります。
入力の手間も減るため、家計簿を続けやすくなるという効果もあります。

残高がずれる原因と修正のやり方

残高列の計算がずれるケースもよく見られます。
最もよくある原因は、行を追加・削除したときに数式の参照先がずれてしまうことです。

例えばF3に「=F2+E3-D3」と入力していた場合、2行目に新しい行を挿入すると、数式が「=F3+E4-D4」などに自動で変わってしまうことがあります。

このような場合は、残高列の数式を上から順に確認してください。
確認方法は、数式が入っているセルをクリックし、数式バーに表示される式を見ることです。

ずれが見つかった場合は、正しい参照先に手動で修正します。
慣れないうちは行の追加・削除のたびに残高列を確認する習慣をつけると、ずれを早めに発見できます。

Excelで家計簿を長く使い続けるための管理のやり方

月ごとにシートを分けて継続しやすくするやり方

家計簿を長期間使い続けるには、月ごとにシートを分けて管理する方法が最も実用的です。
1月・2月・3月とシートを増やしていくことで、月をまたいだデータが混在せず、見返しやすくなります。

月が変わったら、前月のシートタブを右クリック →「移動またはコピー」を選び、「コピーを作成する」にチェックを入れてコピーします。
新しいシートの名前を「2026年7月」などに変更し、日付・カテゴリ・金額の入力済みデータを削除すれば、数式と書式はそのままで翌月分の入力が始められます。

毎月ゼロから作り直す必要がなく、1〜2分で新しい月の準備が完了します。
続けることが家計簿の最大の目的なので、手間をできるだけ減らす設計が重要です。

IF関数を使って予算オーバーを自動表示するやり方

IF関数を組み合わせると、月の支出が予算を超えたときに警告テキストを自動表示できます。

=IF(B2>50000,”予算オーバー”,”OK”)

B2に月の食費合計が入っていて、50000円を超えたときに「予算オーバー」と表示する数式です。
50000円以下なら「OK」と表示されます。

この数式を集計シートの各カテゴリ行に設定しておくと、一目でどのカテゴリが予算超過しているか確認できます。
数字だけを見るよりも「予算オーバー」という文字が目に入ることで、支出を見直すきっかけになりやすいです。

年間の支出推移を確認する集計表のやり方

月別の合計を一覧にして年間の推移を見られるようにしておくと、支出パターンの変化を把握しやすくなります。

「年間集計」シートを作り、月ごとのシートから合計を参照する形にしておきましょう。
例えば「6月」シートの食費合計がB2に入っていれば、年間集計シートでは次のように参照します。

=’6月’!B2

このようにシートをまたいでセルを参照することを「シート参照」と言います。
1月〜12月分を横並びに配置すると、月ごとの支出の増減が一覧で確認できます。

年間集計シートを持つことで、「夏は光熱費が高い」「12月は娯楽費が増える」といった傾向が見えてきます。
来年の予算設計にも活かせるため、使い続けるほど価値が高まる仕組みです。

まとめ:Excelで家計簿を作る方法とやり方のポイント

Excelで家計簿を作る手順を整理します。

  • 日付・カテゴリ・内容・支出・収入・残高の6項目を基本として設計する
  • SUM関数で月の支出合計を自動計算する
  • SUMIF関数でカテゴリ別の集計表を別シートに作る
  • カテゴリ入力にはドロップダウンリストを使い、表記ゆれを防ぐ
  • 月ごとにシートをコピーして継続しやすい設計にする
  • IF関数で予算超過を自動表示する

Excelで家計簿を作るうえで大切なのは、難しい関数を覚えることよりも「毎日続けられる設計を最初に整えること」です。
SUM関数とSUMIF関数の2つだけ覚えれば、実用的な家計簿が完成すると考えられます。

この記事で紹介した手順は、そのまま職場の経費管理表や売上記録シートにも応用できます。
「収入と支出を記録して集計する」という考え方はどの表にも共通しているため、家計簿での練習が実務スキルの土台になります。

また、Excelには家計簿に役立つ関数がほかにもあります。
慣れてきたら「AVERAGE関数で月の平均支出を出す」「COUNTIF関数でカテゴリの件数を数える」といった使い方にも挑戦してみてください。
まずはこの記事の手順で一度シートを完成させることを目標にして、少しずつ機能を足していくやり方が無理なく続けられます。

SUM関数・SUMIF関数を含むExcel関数の全体像を把握したい方は、基本まとめ記事もあわせて参考にしてください。