【Excel初心者向け】Excelショートカットキーの使い方|定番キーと効かない原因

Excelで表を作る作業では、コピーや貼り付け、上書き保存といった同じ操作を何度も繰り返します。そのたびにマウスでメニューをクリックしていると、少しずつ時間がかかります。行の挿入や書式の変更も、マウスだと右クリックやリボンの操作が必要です。

こうした操作を速くする方法が、キーボードだけで行うショートカットキーです。ただ、種類が多く、初心者の方は何から覚えればよいか迷いやすいところです。まずは優先順位をつけて、よく使うものから覚えることが大切です。

この記事では、まず覚えたい定番キーの使い方を説明します。そのあとに、セル移動や数式の入力など場面別のやり方を紹介します。最後に、キーを押しても効かないときの原因と対処を整理します。

内容はWindows版のExcelを前提にしています。一度に全部を覚える必要はありません。よく使う数個から手になじませると、入力にかかる時間は少しずつ短くなります。

ショートカットキーと同じように入力の手間を減らせる機能に、オートフィル機能があります。連続したデータやコピーを自動で入力できるため、あわせて使うと入力がさらに楽になります。

スポンサーリンク

Excelショートカットキーとは?時短につながる理由

Excelのショートカットキーとは、キーボードのキーを組み合わせて、メニューを開かずに操作を実行する仕組みです。「Ctrl」や「Alt」「Shift」などのキーを押しながら、別の文字キーを押します。

「Ctrl」+「C」という表記は、「Ctrl」キーを押したまま「C」キーを押す、という意味です。「+」はプラスのキーではなく、同時に押すことを表す記号です。

操作の結果は、マウスで同じことをしたときと変わりません。違うのは、手をキーボードに置いたまま作業を進められる点です。

マウスでの範囲選択とキーボード操作の違い

マウスでの操作は、目でセルの位置を確かめながらクリックやドラッグをします。範囲選択が広いと画面のスクロールも必要で、そのぶん時間がかかります。

キーボードの場合は、決まったキーを押すだけで同じ操作が終わります。次の表で、コピーと貼り付けを見てみます。

AB
1りんご100
2みかん80

A1を選択して「Ctrl」+「C」を押すと、A1の「りんご」がコピーされます。次にB4を選択して「Ctrl」+「V」を押すと、B4に「りんご」が貼り付けられます。

これは、右クリックメニューから「コピー」と「貼り付け」を選ぶ操作と同じ結果です。マウスに持ち替えない分だけ、動作が少なくなります。

貼り付け先は、「Ctrl」+「V」を押す前に選んでおきます。選ばずに押すと、直前に選んでいたセルに貼り付きます。

コピーした状態のセルは、点線で囲まれて表示されます。この点線は「Esc」キーを押すと解除できます。

ショートカットキーが時短につながる理由

1回の操作で減る時間は1秒から2秒ほどです。ただ、コピーや貼り付けは1日に何十回も使います。

小さな短縮でも、回数が多ければまとまった時間になります。これがショートカットキーが時短につながる理由です。

もう1つ例を挙げます。A1に「りんご」と入力されている状態で、うっかり「Delete」キーを押してA1が空になったとします。

ここで「Ctrl」+「Z」を1回押すと、A1に「りんご」が戻ります。もう1回押すと、さらに1つ前の操作まで戻ります。

これは直前の操作を取り消すショートカットです。実務では、数式の入力を間違えたときや、貼り付ける場所を間違えたときによく使います。

「Ctrl」+「Y」を押すと、取り消した操作をやり直せます。「Ctrl」+「Z」で戻しすぎたときの戻し先として覚えておくと安心です。

初心者の方がつまずきやすいのは、「Ctrl」と「C」を続けて押してしまうことです。正しくは「Ctrl」を押したまま「C」を足すように押します。「Ctrl」を先に離すと、うまく動きません。

Excelショートカットキーの基本の使い方|まず覚えたい定番キー

最初に覚えると効果が大きいのは、次の7つです。どれも「Ctrl」と1つの文字キーの組み合わせで、覚える負担は小さいです。

  • コピー:「Ctrl」+「C」
  • 貼り付け:「Ctrl」+「V」
  • 切り取り:「Ctrl」+「X」
  • 元に戻す:「Ctrl」+「Z」
  • やり直し:「Ctrl」+「Y」
  • 上書き保存:「Ctrl」+「S」
  • 全選択:「Ctrl」+「A」

まずはこの7つを、実際の作業で意識して使うところから始めます。

コピーや全体の範囲選択に使う定番キー

複数のセルをまとめてコピーする例を見ます。次の表を使います。

AB
1商品数量
2商品A5
3商品B3
4商品C8

A2からA4までを選択して「Ctrl」+「C」を押します。次にD2を選択して「Ctrl」+「V」を押します。

するとD2からD4に、「商品A」「商品B」「商品C」がコピーされます。セル位置はD2からD4で、コピー元と同じ並び順で貼り付きます。

3つのセルを1回の操作で複製できるため、1つずつ入力し直すより速く済みます。

「Ctrl」+「A」は、表の中のセルを選んだ状態で1回押すと表全体、もう1回押すとシート全体が選択されます。思ったより広く範囲選択されたと感じたら、1回だけ押した状態に戻して確認します。

貼り付けのあとに小さなアイコンが表示されることがあります。これは貼り付けのオプションです。書式ごと貼りたくないときは、貼り付け先で右クリックして「値」を選びます。

合計の数式を時短で入れるオートSUMキー

数値の合計は、オートSUMのショートカットで数式を入れられます。次の表で説明します。

AB
1日付売上
21日12000
32日8000
43日10000

B5を選択して「Alt」+「Shift」+「=」を押します。するとB5に、次の数式が自動で入力されます。

=SUM(B2:B4)

「Enter」キーで確定すると、B5に「30000」が表示されます。これは1日から3日までの売上を合計した数値です。

セル位置はB5です。合計の数式を手で打たなくても、上に並んだ数値の範囲を自動で判断して入れてくれます。

範囲がずれているときは、確定する前に正しい範囲をドラッグで選び直せます。「Enter」を押すまでは修正できます。

上書き保存の「Ctrl」+「S」も、この段階で習慣にしておきたいキーです。作業中にこまめに押すと、Excelが固まったときの被害が小さくなります。

オートSUMのショートカットで入力される数式は、SUM関数です。SUM関数の引数の指定方法や、合計以外の使い方は別の記事で整理しています。

Excelショートカットキーの実務での使い方|場面別によく使うキー

実務では、セルの移動、範囲選択、行の挿入、数式の入力といった場面ごとに、決まったキーがあります。ここでは場面別に、よく使うものを見ていきます。

セル移動と範囲選択を素早く行うキー

大きな表では、方向キーだけの移動に時間がかかります。「Ctrl」+「方向キー」を使うと、データの端まで一気に移動できます。

AB
1商品売上
2商品A12000
3商品B8000
4商品C10000
5商品D15000

A2を選択して「Ctrl」+「Shift」+「↓」を押すと、A2からA5までが選択されます。データが入っている一番下のセルまでを、まとめて範囲選択できます。

セル位置はA2からA5です。行数が増えても操作は同じで、選択範囲が下まで伸びます。

実際の業務では、この表を50行や100行に広げて使うこともあります。その場合も1回の操作で選択できます。

「Ctrl」+「Home」を押すと、どこにいてもA1に戻れます。表の下のほうで作業していて、先頭を見たいときに便利です。

行を丸ごと挿入したいときは、行番号をクリックして行全体を選び、「Ctrl」+「Shift」+「+」を押します。行を選ばずに押すと、セルの挿入を尋ねるダイアログが出るので注意します。

数式の入力を時短するF4キーと編集モードのキー

数式を作るときは、「F2」キーと「F4」キーがよく使われます。「F2」は選んだセルを編集できる状態にして、数式の途中にカーソルを置けるようにします。

「F4」は、数式の入力中にセル参照を絶対参照へ切り替えるキーです。次の表で見ます。

ABC
1商品価格税込価格
2商品A1000
3商品B2000
4税率1.1

C2に「=B2*B4」と入力する途中で、B4の部分にカーソルを置いて「F4」キーを押します。すると数式は次のように変わります。

=B2*$B$4

セル位置はC2です。確定するとC2に「1100」が表示されます。この数式をC3にコピーすると「=B3*$B$4」になり、C3には「2200」が表示されます。

「$B$4」は行と列を固定した絶対参照で、数式をコピーしても参照先がB4からずれません。「F4」キーを使うと、「$」を手で打たずに固定できます。

実務では、税率や単価など「表の中の1か所だけを参照し続けたい」ときに「F4」キーを使います。数式を下方向にコピーする前に固定しておくと、参照ずれによるエラーを防げます。

初心者の方がつまずきやすいのは、「F4」キーをセルを選んだだけの状態で押すことです。「F4」で参照が切り替わるのは、数式を入力または編集している最中だけです。

絶対参照と相対参照そのもののしくみは、別の記事でくわしく整理しています。

Excelショートカットキーが効かない原因とよくあるミス

覚えたショートカットキーを押しても反応しないことがあります。多くは操作の状態や環境が原因で、故障ではありません。ここで主な原因を整理します。

ショートカットキーが効かないときに確認する原因

まず多いのが、セルが編集状態になっているケースです。セルをダブルクリックした後や「F2」を押した後は、編集モードに入っています。

この状態で「Ctrl」+「↓」を押すと、表の下端に移動せず、セルの中で文字カーソルが動くだけになります。「Enter」か「Esc」で編集モードを抜けると、元のように動きます。

次に多いのが、ブラウザ版のExcel(Excel for the web)を使っている場合です。「Ctrl」+「W」など一部のキーは、ブラウザ側の操作として先に処理されます。

ノートパソコンでは、「F2」や「F4」などのキーが音量調整などに割り当てられていることがあります。その場合は「Fn」キーを一緒に押すと、本来の動きになります。

Macでは、Windowsの「Ctrl」の位置に「command」キーを使います。コピーは「command」+「C」で、キーの構成が変わる点に注意します。

日本語入力がオンのまま操作すると、文字キーが入力に取られることがあります。うまく効かないときは、入力モードを半角英数に戻してから試します。

操作を戻しすぎるなど時短をねらったときのミス

「Ctrl」+「Z」を何度も押した結果、残しておきたかった入力まで消えることがあります。この場合は「Ctrl」+「Y」を押すと、取り消した操作を1つずつやり直せます。

「Ctrl」+「D」は、1つ上のセルの内容を下にコピーするキーです。範囲を選んだ状態で押すと、選んだセルすべてに同じ値が入るため、意図しない上書きが起きやすいです。

「Ctrl」+「-」で行を削除するつもりが、行を選んでいないと、セルの削除ダイアログが出ます。ここで誤って「左方向にシフト」を選ぶと、表のレイアウトが崩れます。

「Ctrl」+「P」を押すと印刷の画面が開きます。ただ、印刷範囲を決めていないと、表以外の余白まで印刷されたり、複数ページに分かれたりします。

必要な表だけを印刷したいのに全体が出てしまうときは、印刷範囲の設定そのものを見直します。印刷範囲の指定方法は別の記事で整理しています。

Excelショートカットキーまとめ|手が覚えると入力の速さが変わる

Excelのショートカットキーは、数を一度に覚えるものではありません。よく使うものから順に、実際の作業でくり返すうちに手がなじんでいきます。

最初に覚えたいのは、次の4つです。どれも、ほとんどの作業で使います。

  • コピー:「Ctrl」+「C」
  • 貼り付け:「Ctrl」+「V」
  • 元に戻す:「Ctrl」+「Z」
  • 上書き保存:「Ctrl」+「S」

慣れてきたら、セル移動の「Ctrl」+「方向キー」や、範囲選択の「Ctrl」+「Shift」+「方向キー」にも広げます。大きな表ほど、この2つで作業が速くなります。

数式をよく使うなら、オートSUMの「Alt」+「Shift」+「=」と、絶対参照に切り替える「F4」キーも便利です。手入力を減らせて、打ち間違いも起きにくくなります。

キーを押しても効かないときは、セルが編集状態になっていないか確認します。ブラウザ版やノートパソコンのキー割り当てが影響していないかも見ておきます。多くは環境や操作の状態が原因で、順に見ていけば解決します。

1週間に2つか3つずつ、実際の作業で意識して使うくらいの進め方で十分です。手が操作を覚えると、マウスへ持ち替える回数が減り、入力にかかる時間が変わってきます。

ショートカットキー以外の基本機能も一通り確認したい方は、Excelでできることをまとめた記事もあわせてご覧ください。